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金融商品取引清算機関等

パート8

金融商品取引法

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金融商品取引清算機関等

金融商品取引清算機関等

金融商品取引清算機関

このパートでは金融商品取引清算機関について解説します。金融商品取引清算機関の業務を具体的に理解するため、まずは有価証券の売買の流れについて理解しましょう。

有価証券の売買が成立したあと、実際に有価証券とお金の取引が行われるまで、売買・清算・決済の3ステップがあります。

1.売買

売買のステップでは、各顧客が証券会社を通し有価証券を注文します。 その後、証券会社同士で証券の取引が行われます。 なお、この時点ではお金と有価証券の交換は行われず、交換を約束する、約定という取り決めが交わされます。

2.清算

次に清算のステップでは、決済を行うために必要な処理が行われます。 具体的には債務引受け、ネッティング、決済指図、決済保証といった様々な処理が行われます。 金融商品取引清算機関はこの業務に関わっています。

3.決済

最後に、決済のステップです。この段階になり、ようやく資金と証券の交換が行われます。このステップには、決済機関が関わっています。

次のセクションでは、金融商品取引清算機関の具体的な業務について触れていきます。

金融商品取引清算機関の業務

▼債務引受け

債務引受けとは、証券会社同士での有価証券売買時に発生する、証券の引き渡しと代金の支払いの義務を引き受けることです。 以下の図で各証券会社の取引の流れを確認してみましょう。

image.png

この交換の際に、金融商品取引清算機関が取引の仲介をおこないます。

image.png

▼ネッティング

ネッティングとは債務引受けにおいて発生するお金の流れを相殺する計算を行うことです。各証券会社同士でお金の引き渡しがありますが、それぞれの取引を一元化して簡単にする役割を金融商品取引清算機関が担っています。

例として、以下のように債務引受けが行われることを考えてみましょう。

image.png

金融商品取引清算期間が間に入ることによって以下のようにお金の流れが簡略化されます。 image.png

▼決済指図

決済指図とは、ネッティングが終わった後、最終的に支払う金額を各証券会社に指示することです。

▼決済保証

決済保証とは、仮に取引を行う証券会社が破綻するなどして決済不履行が起こっても、決済指示の通りの決済を行う事を保証することです。このような決済不履行が起こった場合、決済不履行が起こった証券会社が事前に預け入れる清算基金などを用いて損失を補填します。

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